中学生になると「学習塾に通わせるべき?」「オンライン授業はどう?」と、子どもの学習方法に迷う人も多いのではないでしょうか。
どちらにしても「子どもの学力・やる気・成績アップ」に繋がるものを選択したいですよね。
しかし、どちらが自分に合っているのかは一概には言えません。
オンライン授業にはメリットもデメリットもありますし、塾通いも同じです。
では、どうやって自分に合った学習方法を見つければ良いのか。
この記事では、オンライン授業と塾通いのそれぞれの特徴や向き不向きを解説します。
ぜひ最後まで読んで、自分に合った学習方法を見極めるためのヒントにしてください。
学習塾とオンライン学習の違い
学習塾とオンライン学習の違いを以下の4つにまとめました。
- 学習環境の違い
- コスト面の違い
- 学習や受験時のサポートの違い
- 親がするサポート面の違い
特に、大きな違いは学習環境とコスト面です。
学習塾は教室に通い、オンライン学習は自宅で学習します。
学習塾は、強制的に勉強の時間を確保することができ、サポートもしてもらえますが「塾でしか勉強しない」「教材費や講習代が高い」などというデメリットもあります。
一方で、オンライン学習は自宅で自分のペースで勉強することが出来、上手く活用することで低コストで自宅学習の習慣がつけられます。
しかし、自由度が高いぶん自主的に勉強に取り組まなくてはならないため、親のサポートが必要になる場合があるのがデメリットです。
これらのことを考えると、学習塾はサポートなどの「サービス的な部分」が大きく、オンライン学習は子供の自主性を伸ばすための「補助教材的な役割」があると考えます。
したがって、学習塾とオンライン学習は同じ「勉強」でも別物として考えたほうが良いといえます。
もちろん、どちらを選んでも子供の性格などによっては、思うような成果が出ないこともあります。
このようなことをふまえたうえで、学習塾とオンライン学習を検討してみてください。
学習環境の違い
「学習塾とオンライン学習の一番の違い」と言えば
学習塾→「教室に通って、対面で授業を受けながら学習する」
オンライン学習→「自宅で動画などを利用して学習する」
といった、学習環境の違いです。
集中しやすいのは学習塾
学習塾の場合「塾へ行った以上は勉強しないわけにいかない」ため、自宅学習と違いサボることが出来ません。
さらに「塾の雰囲気」と「先生の存在」という緊張感もあるので、気持ちを切り替えやすいという部分があります。
もし、集中出来ていない様子なら先生から声をかけてもらえたり、周りの子が必死で勉強しているのを見て「やらないと!」とモチベーションも継続しやすい環境です。
また、スマホやゲームなどを触ることも出来ないため「勉強以外のものが目に入らず集中しやすい」という点もあります。
実際、うちの子はスマホ命でしたが、塾ではさすがに休憩時間しか触っていなかったようです。
そのため、塾では自宅より集中して勉強していたのではないかと思います。
このようなことから、学習塾は「強制的に集中して勉強できる環境」だと言えます。
自宅学習が身につくオンライン学習
一方で、オンライン学習の場合は、自宅という慣れた環境で自分のペースで勉強することが出来ます。
例えば「他の子と比べられたくない」「先生がいると緊張してしまう」などという場合は、自室で勉強するほうが集中出来るかもしれません。
その代わり、自分で「今からやるぞ!」と気持ちを切り替えて取り組む必要があります。
そのため「切り替えが苦手」という子には、慣れるまでが大変です。
また、自宅ではスマホやゲームなどの誘惑も多く「ちょっとだけ……」と手を出してしまう可能性もあります。
このようなことから、オンライン学習は「自分で計画して学習に取り組む必要がある」と言えます。
とはいえ、頑張って続けることができれば自宅学習の習慣がつくので、いずれ受験勉強で自宅学習の時間を増やすときもスムーズに取り組みやすくなるはずです。
コスト面の違い
次に、親としては一番重要と言ってもいい「コストの違い」についてです。
もちろん、子どもの成績アップも大切ですが「費用が負担で続けられない」とならないよう、よく検討しておきたい部分です。
学習塾とオンライン学習では金額に大きな差があります。
一般的には
- 学習塾は高い
- オンライン学習は低コスト
というイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。
学習塾は塾代に年間40万前後かかる
以下の表は、文部科学省の令和3年度子供の学習費調査データから引用したものです。
公立 | 私立 | |
---|---|---|
学習塾費 (年間) | 約356,000円 | 約326,000円 |
通信教育・家庭教師費 (年間) | 約85,000円 | 約108,000円 |
このデータで見ると、学習塾と通信教育等では「公立の中学校は271,000円」「私立の中学校は218,000円」の差があります。
この年間の費用を月額で考えてみると
公立の学習塾費は「356,000÷12か月=約29,660円」
通信教育・家庭教師費は「85,000÷12か月=約7,080円」
となり、金額の差は「一か月22,580円」です。
実際、月に約2万円の差はかなり大きいのではないでしょうか。
そもそも、現在公立中学の下の子たちは塾へ通っていますが、年間約356,000円は正直「少し安いかな?」と感じます。
なぜなら、月額にかかる費用以外にも「教材費に講習や模試、施設管理費」と別途かかっているものがあるからです。
そのため、年間でかかる費用を考えると「実際はもう少しかかるのでは?」と思います。
とはいえ、このデータは「塾や通信教育を利用していない子どもも含めた平均額」です。
そのことから、実際にかかっている費用と若干ずれがあるのだと思います。
それでも「学習塾に年間40万前後かかっている人が多い」というのは間違いありません。
オンライン学習はコスパが良い
もちろん、サポート面などの違いはありますが「料金だけを比較すれば圧倒的にオンライン学習のほうがコスパが良い」です。
そのため「コストを抑えたい」という場合は、一度オンライン学習から始めてみるのがおすすめです。
というのも、もしオンライン学習が合う子であれば、多額の費用をかけることなく勉強させることが出来るからです。
ちなみに、有名な進研ゼミやスマイルゼミの中学生コースの月額は約7,000円からです。
そう考えると、通信教育の中でもスタディサプリのベーシックコース月額2,178円(税込)はかなりコスパが抑えられています。
仮に、年払いなら21,780円(税込)になり、学習塾の平均の月額以下です。
しかも、教材費や入会金も不要なため「塾に行かせる必要があるかな?」と迷っている場合でも、学習塾より気軽に始めることが出来ます。
また、気軽に始めていつでも簡単に辞められるのもオンライン学習の良いところです。
仮に、学習塾を辞めるとなると、先生から引きとめられたりと「気まずい思い」をすることもあります。
その点、オンライン学習はネットからの手続きのみで完結します。
だとすれば、子どもにも気軽に「やってみる?」と言いやすいのではないでしょうか。
スタディサプリは14日間無料で体験できるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
学習や受験時のサポート面の違い
学習塾にしてもオンライン学習にしても、お金を払う以上「勉強の成果が出るかどうか」も大切です。
とはいえ、何のサポートもなく成果を出すことは難しいです。
しかし、学習塾とオンライン学習では子どもが「わからない……」となった時の解決方法が違います。
ざっくりいうと、
「学習塾はその場で聞くことが出来る」
「オンライン学習は自分で解決する」
といった違いです。
つまり、学習塾はすぐに解決できるようサポートがあるのに対し、オンライン学習は自力で解決しなくてはならず若干苦労します。
また、学習塾では子どもの受験時には「志望校の相談などにも乗ってくれる」という点が、オンライン学習との違いです。
学習塾はその場ですぐ聞くことが可能
学習塾は、わからないことがあってもすぐにその場で聞くことが出来ます。
例えば、塾の時間だけでなく、学校の授業でわからなかったことなども塾で聞けるので「躓いたまま進んでしまう」ということが起きづらいです。
仮に、子どもから聞けなくても「実際に問題を解く様子を見て、理解していないようなら教えてもらえる」のは学習塾ならではかと思います。
ちなみに、親が教えられるという場合でも「親が相手だと子どもが真面目に聞かない」ということがよくあります。年頃の中学生ならなおさらです。
実際、私も「聞かれたから教えているのに!」と、真面目に聞かない子どもにイライラしたこともあります。
そのため、塾で先生に聞く方が子どもも素直に受け入れる可能性が高いです。
また、受験時には志望校について具体的に相談することが出来ます。
例えば、子どもの志望校について学校側からは「ここは受かる可能性が低いからおすすめしない」と言われても、塾では「模試の結果を見ると大丈夫」などと意見が違うこともあります。
実は、うちの子は実際に第一志望の高校を伝えた時にそう言われました。
しかし、塾側の意見を信じて受けたところ、なんと合格したのです。
そのように、学習塾は地域に密着していることもあり、サポート面ではやはり学習塾のほうが優れていると言えます。
スタディサプリはコースによっては質問できる
基本的に、オンライン学習でわからないことがあった時には「自力で解説を読んだり動画を見たりして解決する」しかありません。
もしくは、親や友達に聞いたり学校で先生に聞くなどする必要があります。
そのため、学習塾に比べて「わからないままになってしまう可能性が高い」です。
とはいえ、今はオンライン学習でも質問できる方法があるようです。
例えば、スタディサプリの個別指導コースならチャットやズームなどを利用して質問することが出来るようになっています。
もし、子どもが「先生に質問するのは苦手」というタイプでも、チャットなら直接顔を合わせずに済むため気軽に聞くことも可能です。
しかし、学習塾のように何でも聞けるというわけではないので「学校の授業の内容についても聞きたい」「受験対策をしたい」という場合は学習塾が向いていると思います。
親がするサポート面の違い
学習塾もオンライン学習も、すべて子供に任せっきりで進めるというのは難しいと思います。
どちらも、多少は親のサポートが必要です。
しかし、学習塾とオンライン学習では親のサポートする部分が全く違います。
一概には言えませんが以下のようなことがあります。
学習塾→送迎など物理的なサポート
オンライン学習→モチベーションなどの精神的なサポート
一つずつ説明します。
学習塾は送迎のサポートが必要なことも
まず、学習塾でサポートが必要と考えられることは「送迎するかどうか」というところです。
通常、学習塾は決まった曜日・時間に塾まで通う必要があるため、どのように通うかで親の負担も変わってきます。
というのも、場所が遠かったりすると「子供の安全面が心配」「交通手段がなく親が送迎する必要がある」などということがあるからです。
また、雨の日に歩いていけるかどうかや、送迎するつもりでいても「仕事の調整ができず難しい」などという場合もあります。
そのため、塾に通う時は家庭状況によっては「子供が自分で行けるかどうか」ということも含めて検討する必要が出てきます。
オンライン学習はやる気をサポート
次に、オンライン学習で必要な親のサポートは「子どものモチベーションを保つための工夫」です。
というのも、上記でもお伝えしたようにオンライン学習は「自分で計画して取り組まなければいけない」という点があるからです。
もちろん、学習塾であっても勉強が苦手な子であれば「なかなかやる気にならない」ということもあります。
とはいえ、学習塾では「周りの子たちがどれくらい勉強しているか」を目にすることで、子どもが自らやる気になるチャンスがあるのです。
しかし、オンライン学習の場合は「子どもが慣れるまでは親が声掛けをする」「学習の進行度を管理する」など、子どもがやれなければ親が気に掛けるしかありません。
そのようなことから、オンライン学習では子どものやる気を上げられるよう親がサポートしなくてはならない可能性が高いです。
一方で、オンライン学習は教室へ送迎する必要がないうえ「塾の時間と夕食の時間が被るからお弁当を作って持たせる」などという負担はありません。
学習塾のメリット・デメリット
学習塾とオンライン学習の違いについて説明しましたが、それぞれのメリット・デメリットについてまとめました。
まず、学習塾のメリット・デメリットについてです。
学習塾の一番のメリットは「強制的に勉強時間を確保できる」というところです。
実際、あまり勉強の習慣がないという子でも塾へ行けば勉強せざるを得ません。
そのため「とにかく勉強の時間を作ってほしい」という場合は、塾に行かせることで確実に勉強させることができます。
一方で、学習塾のデメリットはコストがかかるということです。
もちろん、その分手厚いサポートがあったりするなど良いところもあります。
ただ、塾によってはサポートの違いがあるため、普段の質問でも受験時でも「親身になってくれるような良い塾」を探さなくてはいけません。
また、先生との相性もあるので「子どもにピッタリの塾選び」となると、ママ友情報など色々とリサーチが必要です。
そのため「近いし、みんな行っているから」と気軽に行かせると「コストと対応が見合ってない」「子供と先生の相性が良くない」ということが起きかねないので注意です。
オンライン学習のメリット・デメリット
次に、オンライン学習のメリット・デメリットについてです。
オンライン学習の一番のメリットは「低コストで好きな時間に学習できる」ことです。
例えば、中学生となると部活などで忙しく、帰宅後はヘトヘトということもあります。
そんな中、塾に通うとなると帰宅後すぐに塾の準備をしなくてはならず、時間的にも精神的にもハードです。
その点、オンライン学習なら「隙間時間に授業動画を見る」「この時間だけは集中してやる」など自分のペースで進められます。
一方で、やる気を継続させることが難しいというのがオンライン学習の一番のデメリットです。
逆に言えば「子供が自主的に学ぶタイプ」「親がサポートするつもりでいる」などと、デメリットの部分をクリアできるようならオンライン学習でも大丈夫とも言えます。
学習塾とオンライン学習おすすめなのはどっち?
ここまで、学習塾とオンライン学習の比較をしてきましたが、それぞれどのような場合に向いているのかをまとめました。
学習塾が向いているパターン
学習塾に向いているのはこんな場合です。
- とにかく勉強の時間を確保させたい
- やる気や受験をサポートしてほしい
- コストがかかるのを許容できる
学習塾では、確実に勉強時間を確保することができるので「家では勉強できない」という子に向いています。
また、周りの子から刺激を受けたり、受験時には先生が学校選びから受験対策までサポートしてくれるのが大きなポイントです。
しかし、その分コストがかかるため「サポートのサービス料のようなもの」と考えて多少お金がかかっても良いと思えるかどうかを判断基準にしても良いかと思います。
学習塾選びは、失敗すると教材費もムダになることがあるので、通わせる時はいくつかの塾をリサーチしたうえで無料体験などを利用してみるのがおすすめです。
オンライン学習が向いているパターン
オンライン学習が向いているのは以下のような場合です。
- コストを抑えたい
- 自分で計画して学習出来る・親がサポート出来る
- 部活や習い事で忙しい
オンライン学習は「コストをかけずに勉強させたい」という場合に向いています。
中でも「自分で計画して学習することができる」「先生や周りの子のペースに合わせるより一人のほうが集中出来る」という子におすすめです。
もしくは「親がサポートしてあげられる」という場合なら、上手く活用することも可能だと思います。
また、隙間時間に手軽に学習できるオンライン学習は「部活や習い事に力を入れていて忙しい」という子にも向いています。
とはいえ、実際にやってみないとわからないことも多いと思います。
そのため、子どもが「家で出来るならやってみようかな」と勉強に前向きな姿勢なら、初めはオンライン学習を試してみて、向いてないと感じたら塾を検討するのが良いかなと思います。
特に、うちの子のように「塾に行くのが面倒」「他のこともしたい」という子には、ハードルの低いオンライン学習から始めてみるのがおすすめです。
なぜなら、もし塾に切り替えることになったとしても「家ではやれなかったしな……」と本人も納得してスムーズに行ってくれる可能性が高くなるからです。
オンライン学習の中でも、スタディサプリの無料体験をおすすめします。
というのも、スタディサプリなら無料期間でも有料会員と同じ内容で試すことができて、無料期間内に停止させれば料金もかからないからです。
スタディサプリの公式サイトでは、一部の授業動画も視聴できるので気になる方は一度見てみてはいかがでしょうか。
学習塾とオンライン学習を比較してどちらが合うか考える
学習塾とオンライン学習の違いについてご紹介しました。
どちらも、メリット・デメリットがありますが、学習塾はサポート面が大きく「サービス」にコストをかけるイメージです。
一方、オンライン学習は自主的に学習するうえで、ドリルや参考書より「ワンランク上の教材のようなもの」として考えると良いかと思います。
もしも「中学では塾が必要かな?」と迷っているのなら、オンライン学習を試してみてから塾を検討するのがおすすめです。
その理由として、
- オンライン学習が合う子ならコスパが良い
- 学習塾と違い、いつでも辞められる
- 合わなくても、塾への移行がスムーズになる
ということがあげられます。
その中でも、スタディサプリなら実際に始めるのと同じように体験が出来るので、オンライン学習を検討しているなら一度授業動画を視聴してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、これまで何もしていなくて中学生から始めるという場合は、なるべく早く始めるのがおすすめです。
なぜなら、中学生になると授業のスピードも速くなり、わからないところが出始めると戻ってやり直すのが大変になるからです。
そのため、オンライン学習で試してみて「ついていけそうにない!」となるようなら塾を検討するなど、早めに対策を打てるようにしておくのをおすすめします。